2018年2月12日月曜日

今週は藤の間。

たまに行くパン屋が変わっている。


薄暗くどこか古ぼけた、
個人経営な感じがアリアリと出ている、
良く言えば暖かい雰囲気のパン屋だ。


自分としてはそういう店は好きだ。
他では食べられないパンを置いてあることが多い。


しかしこの店はそれだけではなかった。


入口の自動ドアが開く時、
天井を伝わせた紐がその動きに合わせて、
目の前の壁にサッカーのユニフォームを吊り上げる演出で迎え入れてくれるのだ。


なぜパン屋でユニフォーム?

紐を、わざわざ。


店主の脳内世界に迷い込んでしまった気がしてクラクラする。


自分はもうダメかもしれないと、
逃げ腰になる中どうにか掠め取った、


野菜のシャンピニオンソースパン。
甘いクリームが入った雪だるまパン。
バターの挟まれた柔らかい楕円形のワッフル。


どれもおいしかった。
なんやかんやしっかり楽しんだのである。


あとはカレー味のちくわパンにさえ手が伸びれば、
もう何も怖がらなくて良い気がしているのだが...。


ロールパンの上にでろーんと延びている黄ばんだちくわが、
どうにも僕の精神を責めさいなむのである。