満員電車で、
50代前半といったところでしょうか、
前に立っている作業服のオッサンの、
大きく膨らんだリュックサックが無慈悲な圧迫を加えてきます。
「ここはレバーかキドニーか。
売ればいくらだこのドチクショイ!」
とまぁいつも通りの腐りきった僕inサバクトーキョーなんですが、
ふと目に入ったオッサンリュックの肩ベルトの根元に、
つたない裁縫跡があることに気づきました。
使い込んで肩ベルトが千切れ始めていたのでしょう、
「どうにか自分で頑張ってみました」という雰囲気の荒い縫い目から、
次第にそのリュックサックに興味を覚えました。
よく見れば迷彩柄で結構オシャレ。
くたびれたオサーンに似つかわしくない。(超失礼ですね)
全然オッサンリュックなんかじゃない。(オッサンリュックとは何ぞ)
「このリュックサック、、
実は子供からのプレゼントだったりとかするんだろうか。」
悟りへの扉を開いた瞬間ですね。
なんか微笑ましいからもう、
腎臓のひとつくらいくれてやればいいやと思いました。